【#ろ過器の掃除】楽に良くする方法を究極深掘り!!
- Hadesu
- 2020年12月27日
- 読了時間: 13分
更新日:2月13日

アクアリウムの維持や管理に悩みは尽きませんね。それと向き合うのが僕は楽しいですが、それはあくまで解決できたらの話です。解決できなければ、嫌になってしまいます。
今回、Twitterのアンケート結果で【ろ過器の掃除】が一番の投票数項目に着目して、究極に深堀りして行こうと思います。
ろ過器は掃除時期には汚れも多く蓄積されていますので、よく言えば洗った後の爽快感はありますが、それにも勝る労力が問題になってきますね。実際に何が面倒なのか見ていきましょう。

面倒な要因
【外部フィルター】

ホースをいちいち外さなければならない
水が入った状態で蓋を開けなければならない。
蓋をいちいち開けてバラさなければならない。
呼び水が必要な器具がある。
【外掛けフィルター】

フィルターの目詰まりでオーバーフローする。
フィルターを頻繁に交換するためコスパが悪い。
水流の向きを変えれない。
【上部フィルター】

フィルターマットの目詰まりで濾過の機能が低下する。
水の音がうるさい。
見た目が悪い
【底面フィルター】

吹き上げ型と吸い込み型があり、ややこしい。
底砂が目詰まりしたらリセットが必要。
底砂が必須。
【サンプ】

高価
専用の設備がいる。
濾過や設備の専門知識が必要。

各ろ過器のメンテナンス時に共通する不具合
臭い
臭いの原因は主にデトリタスによる物で、水の中にある状態ではよっぽどのことがない限り我々の鼻で臭いがすることはないですが、水から出ると特有の臭いが蔓延します。
水濡れ
ろ過器を洗う時は洗面台か、風呂場か、色々場所は人によってあると思いますが、水槽の設置場所から排水口と水道の設備がある場所に一旦移動しなくてはいけません。そのため、水槽から設備の場所までのルートが水で濡れてしまうのは当然です。濡れた床の後処理や排水口の掃除など、実際にやっていると、ろ過器以外の負荷作業が面倒だと思います。
工程数
各ろ過器によって変わってきますが、1.電源を切る。2.フィルターを洗浄、或いは交換する。3.ろ過器を洗う。4.詰まりの確認。5.設置。6.稼働確認。大体6工程くらいはありますので、中々面倒です。また、特に外部フィルターはメンテナンス毎に蓋を開けての作業があるので、他のろ過器よりも面倒なフィルターと言う印象です。ただしろ過能力は高いのだとか、、、
汚い
ろ過器に水槽内のフンや餌の残りが収集されるようになっていますので、当然汚くなります。ヌメヌメや臭いのするベトベトした物体を気持ち悪いと思う方はここで苦戦を強いられるでしょう。
生体の調子が悪くなる場合がある。
生体の調子が悪くなる要因の一つとして、急激な水質の変化があげられ、【水温の変化】【pHの変化】【デトリタスを含む微細な懸濁物質の蔓延】等があります。
【水温の変化】は水槽の総水量に対して水換え量が多い場合、又は新しい水と水槽内の水の温度差を考えずに入れてしまう事により生じます。
【pHの変化】は前記内容でも急な変化が見られます。特に酸化が進んだ古い水に新しい中性の水を入れると顕著に水質が変わることとなり、生体へ影響していきます。
【デトリタスを含む微細な懸濁物質の蔓延】はろ過器のフィルターを交換した際に、フィルターに付着していた汚れ【懸濁物質】が取れて飼育層内に流失することで生じます。また、水槽内の掃除や汲み上げポンプのオンオフでも生じて来ますので、同時に前述した事を同時にしてしまったら長時間の蔓延に繋がり、生体への影響が発生してしまいます。
変化を緩和するためには?
一般的に水槽内の総水量の1/3を水換えすると言われており、水質の変化の軽減とpH変動の軽減になるためだと思います。また、新しく入れる水の水温をなるべく水槽の水温に合わせる努力も必要でしょう。また、水換えをしたらフィルター交換は次回にするなど蔓延を軽減させる対策を取ることも重要です。

解決策
濾過の仕組みを知ろう
みなさんも周知の上だとは思いますが、再認識+αとして開示していきます。
濾過の種類は大きく分けて3種類あります。【物理濾過】と【生物濾過】と【化学濾過】です。前記3つを用いて水棲生物が飼育できる環境を作るのが現在のアクアリウム技術の大前提です。前記効果を高めるために【紫外線】を併用する手段もあります。

物理濾過
物理濾過は物理的にフィルターを用いてゴミを濾し取る手段です。みなさんも、上述している何かのろ過器でゴミを濾し取る作用を取り入れていると思います。フィルターが汚れが見てわかる様になったら、『水中のゴミを濾し取ってるな』と認識していると思います。
しかしながら、濾過器を設置しているのに水面に【消えない泡】が常駐している経験をされている方は多いと思います。かと言って【消えない泡】が少々あるからと気にされる方は少ないと思います。頭ではフィルターでゴミ濾し取っていると理解しているため、その泡で生体に何らかの被害が出ようとは思いませんよね。
ところで、飼育水槽内のゴミの種類は【デトリタス】【フン】【餌】が主であり、総称して有機からなる物質【有機物】です。水中内では常に有機物はバクテリアを含む微生物群に代謝として使用されており、細分化が進んでいきます。するとその大きさはフィルターの目をするする抜ける大きさまで容易になってしまいます。
つまり、フィルターマットなどを、用いた物理濾過器による作用は細分化される前までの大きなゴミのみに限定されていることがわかります。なので、水中に含有する有機物の量【水の色に関わらず】は必然的に増加し、水面に集まった量が多いほど水の粘度は高くなるため、有機物の量に比例して消えない泡は増加することになるのです。
消えない泡があって、増えていくのは言い換えれば富栄養化していくことで、富栄養な場所には微生物群も集中します。それは飼育する生体にとって好ましい事ではありません。あらゆる微生物に接触する機会が増えれば増えるほど【エロモナス菌】【カラムスナリス菌】を始めとした何らかの病気に感染する可能性は高くなります。さらに、前述している作用は目視確認が極めて困難であるため気が付かないうちになぜか病気にかかってしまったりすることもあります。
それが物理濾過の限界であり、解決策としてRO膜【逆浸透膜】がありますが非常に高価で一般向けではないと思っています。
少し話がそれましたが、前述したことが確実に起これば誰もフィルターなんか使いませんよね。目で見えない微細な有機物はすり抜けるかもしれませんが、大きな有機物はもちろん効果大です。どんどんフィルターに捉えられていき、捕らえられた有機物には微生物が付着し【バイオフィルム】を形成していきます。そのバイオフィルムには微細な有機物を餌として取り込むことが可能です。
そこからは物理濾過ではなく生物濾過になりますがフィルターの機能として貢献しているために飼育生物は飼育が可能な環境がフィルターによって形成できるのです。ややこしい表現になってしまいましたが、要するに飼育生物とあらゆる微生物の接触を抑制させるために物理濾過は欠かせないのです。

生物濾過
水中や空気中には人の目に見えないバクテリアなどの微生物が大量に浮遊しています。空気中に浮遊している微生物群は基本的に活動できる場所に辿り着くまで休眠中です。たまたまそこに水槽があり、その中に入ってその微生物が最適な環境であった場合に活動を開始します。
活動環境は【好気性環境】【嫌気性環境】【有光層】【無光層】とその組み合わせによっても環境は変わり、別の微生物の活動場所となるため、活動環境は多岐にわたります。
環境による微生物の分類としては酸素有りきで活動する【好気性】と酸素を必要としない【嫌気性】に分かれてさらに後者は酸素でも活動できる【通性嫌気性】と酸素があったら死んでしまう【偏性嫌気性】があります。種類が多く実際の作用でこれがこの菌でこっちのはべつの菌で〜なんて事は分かりません。見えませんからね!
ところで、濾過器の掃除で茶色の汚れをよく見かけると思います。ここではそれや沈殿物の茶色のフワフワしたやつを【デトリタス】と呼びます。
デトリタスとは、有機物をあらゆる微生物が分解しまくった後の姿です。と言っても飼育生体が直接必要としているのでは無く物質の循環に関与し、生物濾過に大きく関わっています。
自然界を例にすると、【デトリタス】はどこにでも存在していて、海では【マリンスノー】と言って、海底に向かってユラユラ雪のように沈んでいくやつもそうです。 また、規模は違えど全ての水は新しくなるのでは無く循環しています。
その中で生命は誕生して繁殖しているので、水槽内で模擬することができれば当然可能なはずです。
ところで、現在のアクアリウムに係る生物濾過の代表的な作用として【窒素循環】が挙げられると思います。硝化作用から脱窒までの一連のサイクルが生物濾過と周知されていると思いますが、そんな簡単な物ではもちろんありません。
前述していたように各環境によっても活動する微生物は違いますし、各環境での作用がお互いに関係し合い別の作用に関与するなどが同時に複数起こり続けて、結果としてその場の環境が形成されます。
なので、水槽の設置地域、場所、飼育方法、照明関係などなどそれぞれが異なる場所ではそれぞれ違う作用が生じるため、これをしたらこうなると言う確実なことは極めて困難だと思います。かなり抽象的な表現ですが、確実に決まっている事ではないので言葉で表現するとこうなってしまいました。
要するに熱帯魚などの飼育生物にとって成長できる環境が正解で、それに伴う微生物群の形成が正しい生物濾過の効果となります。そしてその始まりは、コケにあります。コケ【付着藻類】の発生する環境が基準となり、生物を飼育することが可能になります。そのためには微生物群が適切に作用する条件でなければコケは発生しませんので、生物濾過は欠かせないのです。

化学濾過
水の中で微生物が活動して有機物を分解していきますが、その際に微生物によってさまざまな副産物が生産されていきますが、中には生物に害のある物質を生産する微生物もいます。また、フミン酸や流木のアクなどの作用で生じる黄ばみは、前述した物理濾過では取り除くことは困難なことから、特定の微細な物質を吸着させることで飼育環境の向上に貢献する補助的な役割を担うろ過材です。
化学濾過①【紫外線】
ろ過の効果+αで殺菌作用と有機物分解作用を用いて水中の有機物含有量を減らす高度な濾過作用を水槽内でも実現させることが可能です。その中で代表的な【オゾン】と【殺菌灯】についての情報を下記に開示します。
【オゾン】
オゾン【O3】は川を原水とし、浄化して水道水として供給する都市の浄水場の濾過設備の1つとしてよく見られます。
【殺菌灯】
細胞を破壊させる効果を持つ光【UVC】を照射することでその光に接触した有機物の細胞が破壊させる作用【殺菌・分解】を水中で行うことで水中に含有する有機物(微生物を含む)を分解する作用がある。しかしながら、水中で効果のある照射範囲は光源から1~2cmとも言われています。
しかしながら、光やオゾンに接触した有機物や微生物が100%殺菌や分解されるわけでは無く、耐性が付いたり、効果のない微生物達が優勢になるだけです。その状態は自然界に比べて循環速度が早い水槽では、あまりオススメできないように思います。

無駄な作業を、見直そう
水の中の出来事は我々陸で生活している中での作用とはまた、違う作用と見た目であるため中々理解することが困難です。しかしながら同じ生物として共通点もあるので頭の理解とリアルの作用が一致すれば理解できると思います。
日々の水槽管理の手間が多いほど、飼育は辛くなってしまいます。少しでも軽減できるには、何が無駄な作業か検証する必要があるでしょう。個人的に無駄だと思う事を下記に示します。
水換え
エアーレーション
リング状濾過材
ボール状濾過材
砂利の洗浄
ろ過器の丸洗い
水草
ですが、今回のアンケートでは【ろ過器の掃除】が1番だったので、ろ過器の必須作業を見ます 。
フィルター交換
ろ過器の主な機能として前述した物理濾過であるため、フィルターマットを使うのは当然です。フィルターマットは目詰まりしたらその効果を失うので交換して効果を保ちます。また、微生物が付着してろ過に大きく貢献しているため、新品よりもある程度設置してから期間が経ったフィルターマットの方が能力が高くなります。つまり、交換時には前記ギャップから水質が気づかないうちに悪化する場合があるので、注意が必要です。
丸洗い
丸洗いをすることで、付着さていた微生物はゼロになり、ろ過能力が一時的に低迷することは理解ておかなければいけません。だからと言って洗わずにいたら、ポンプの故障要因となり、目詰まりによるオーバーフローで水浸しになるなど、危険なので定期的に洗わなくてはいけません。
濾過材の選定
濾過材の種類は多く用途別に選定する必要があります。前述している種類に分類できます。
ろ過器の選定
【設置場所】【必須濾過能力】【鑑賞面】を考慮して飼育生体に適切なろ過器を選定します。
メンテナンスの工程数はフィルター交換、丸洗い程度でしょう。しかし侮れません。ろ過器をバラして洗面台に持っていくかバケツで洗って、セットする。そこには汚れと臭いがあるため、日々のメンテナンスにこれが組み込まれるのは、面倒です。濾過材も沢山種類があり、1番いいのが見つかるまで、一つ一つ試すのはコスト的にも賢いやり方とは言えません。では、この水槽の生体にはこれ!って言うものを決めちゃいましょう。不具合が出たなら、その時に違うやつに変更して様子を見たらいいのですから。 そして、何を1番重視するかで変わってきます。
レイアウトを主とするのか?
メンテナンスのしやすさを主とするのか?
生体を主とするのか?
そしたら、主とする事を維持するにはどうするのかを自分で構築して、大事な作業ごとに順位を付けます。
そうする事で要らない作業を洗い出し、メンテナンス作業をブラッシュアップすることができると思います。

自分に合ったろ過器を選ぼう
ブラッシュアップできたら、主とする事とメンテナンス作業の事を踏まえてどのろ過器が1番最適か選定することができると思います。
考えても分からずに嫌になるなら他の人に考えてもらう。
前述した個人的に無駄だと思った項目を無くし、簡素にまとめたA-mi-BPS30 は、無駄だと思う事を面倒だと置き換え排除することで、飼育生体にとって最適な環境を形成するのに最も優れた飼育装置であり、ワンルームでも気軽における幅30cmのコンパクト水槽にしました。
面倒な作業の排除
水換え
水槽から水道設備の場所までのルートは確実に濡れますので拭き掃除などの負荷作業がかかり、さらにレイアウトの崩れるリスクは高くなり、水質の変化を最小限に抑えるノウハウの習得が必要なのに加えて、生体には負担が大きいので細心の注意を払う必要があり、とても面倒くさい。
エアーレーション
水中のエアーレーションを鑑賞していたら綺麗だと思うかもしれないが、水面上は飛沫が飛び、水槽付近の水濡れによる被害や水槽器具が白く汚くなり、目を覆いたくなる光景を何度も見てきた。ただ、そのエアーレーションは意味がないとしたら、あなたはまだ、目を覆い続けますか?
リング状濾過材、ボール状濾過材
前述した通り、生物濾過に作用するバクテリア【微生物】は空中に無数に存在しています。濾過材の形状を気にするより先にあなたの生体がいる環境は満足の行く環境ですか?
ボール状濾過材
砂利の洗浄、ろ過器の丸洗い
オールドタンクシンドロームになるのを恐れて、せっかく定着したバクテリアを洗い流してしまうのですか?それは、今まであなたが一生懸命考えて、失敗したりしてかけた時間と労力も洗い流すことになります。
ろ過器の丸洗い
水草
水草とソイルを用いたレイアウトにこだわる方は、ここにいるべきではありません。
上記項目を排除することは飼育を簡単で使いやすくなり、餌やろ過フィルター等無料供給や飼育に係るのサポート付きなので、一人暮らしでも悩まずに楽々と綺麗な状態で元気な熱帯魚を鑑賞できるようになります。
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